川中邸で川中家文書を読む古文書講座 盛況でした!
川中邸での古文書講座は、予想を超える38名の参加をいただき、川中邸のお座敷に好学の受講生が集まりました。午前中にコミニュテイウオーキングを楽しまれた方も、地域の歴史を学ぼうと引き続き参加されました。
パワーポイントを使って、原文と解読を対比させながら、解読を進め、一行づつ声を上げて読んでいただきました。
「村明細帳」という村の概要を記した享保時代の史料から、今米村の昔の暮らしが浮かび上がってきます。
大和川付替え後の今米村は、吉田川という用水川を失い、水不足に悩む村でした。見渡すばかりの田畑と、わずかに32軒の集落、井戸からハネツルベで水をくみ上げ、田畑に給水する絵図を見て、295年前の風景を思い描きながら、重労働に満ちた日々のなりわいを偲びます。川中邸の屋敷林の豊かな緑や、古いたたずまいのお座敷が、いっそう想像をかき立てます。
初めは難解に見えたくずし字も二日目くらいから少しづつ慣れて読める字も増え、古文書への興味が深まっていきます。所々に虫食いのある和紙に、墨で書かれた筆跡からたどる先人たちの暮らし、それはまぎれもなくあった営みの重さを感じさせます。
旧家の御座敷で、その家所蔵の古文書を読む講座を開くという、長年の夢が実現した今回の講座でした。必死に難解なくずし字に挑戦してくださった皆様と、ご協力いただいた川中家に心からの感謝を捧げます.
日下古文書研究会 浜田昭子